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2006年02月20日
「冬の北大第一農場」
札幌は夏とは打って変わって、冬になると秘境に衣替えするところがある。その代表格は北大の構内の西側に南から北に延びる第一農場だろう。西五丁目を南北に突き抜ける昔の電車通りと、西十丁目から西十五丁目に斜めに東西に走る石山通に囲まれて北大のキャンパスがある。第一農場はこの石山通に沿っていて、幹線道路と接していても道路側から農場に入ることはできない。ただ、道路と農場を仕切っている金網が途中破られていて、ここから農場を横切って学生の通り道の一本道が続いている。学生が構内にある教室に近道で通うための道である。
夏は大都会の都心部に近いというのに、牧草地やとうもろこし畑が広がり、札幌駅からなら歩いて三十分、桑園駅からなら十分のところにある都心の地とは思えない。北大観光の看板の一つのポプラ並木はこの農場にあって、一昨年の風台風で半数近くが根こそぎ倒され、その跡に若木が植えられている。片側は古い大木、片側は細い若木が雪の中に並んでいるのは、台風の爪あとを見るようで痛々しい。
この農場が冬には写真のように人影さえ見えない大雪原となる。写真の手前にはポプラ並木の端の木が写っている。「きけん」の標識が雪の上に顔を出しているのは、夏には電牧になるところで、冬には通電されてはいない。吹雪にでもなって写真雪原で迷うと行き倒れになっても不思議ではない。大都会札幌の都心部で、雪で方向が分からなくなり立ち往生するのは、この雪原に立つと実感できる。
国立大学も法人化され、大学の評価によるランク付けがはやっていて、北大のランクが低迷しているという話も伝わって来ている。論文数だとか、獲得した研究費とかの評価基準に、構内の環境、それも都心にありながらの秘境度なんかを加えると、北大の評価は格段に上に来ること請け合いである。
投稿者 esra : 2006年02月20日 06:40
コメント
懐かしい北大農場。
冬の間、農学部からサークル会館に行くには、農場を突っ切っていく方が
かなり早く着けるので吹雪の中よく真っ白になりながら通りました。
晴れた日には風で折れたポプラの枝が雪に突き刺さっているのが見え、
「あれが刺さらなくてよかった・・・」と思ったものです。
投稿者 GIHブログ担当N : 2006年02月27日 20:32
北海道新聞朝刊に大きく記事が掲載されてましたね♪
出版を楽しみにしてます。
そのうちに『札幌秘境巡りツアー』で世界中から観光にやってくるでしょうねぇ~♪
投稿者 福本チョコ : 2006年02月20日 08:26