2006年02月21日
「北大構内原始林」
北海道が大型の風台風に襲われたのは2004年の9月である。北大構内のポプラ並木が倒れ、楡の大木が幹から折れ、構内の惨状は目覆おうばかりであった。その時から一年以上も経っているのに、爪あとが構内の雪に覆われた原始林に残っている。
この原始林はその名の通り、手が加えられずに残っている北大構内の秘境であった。原始林のはずれのところに有名な恵迪寮歌の「都ぞ弥生」の歌碑がある。拓本を取ったせいか歌碑の文字は黒ずんで写真に撮っても文字ははっきり写らない。
この歌碑の近くには「楡影寮」の閉寮二十年を記念した碑がある。かって恵迪寮、楡影寮の寮生であった著者が責任者の立場で楡影寮碑建立に関わったので思い出の碑である。ただ、冬には道路脇にあるこの碑は雪山に埋もれて見ることができない。
かなり以前は「都ぞ弥生」の歌碑からは道がなかったのに、北大の施設が原始林を越えて造られるようになってから、原始林を貫く道が出来、加えて風台風で原始林の多くの木が倒れ、もう昔日の「原始の森は暗くして」の面影は無い。
ここには春になると水芭蕉も咲いていたはずであるけれど、それも消えてしまったろうか。この春には秘境の趣からはほど遠くなったこの原始林に秘境跡探検で行ってみることにする。
投稿者 esra : 2006年02月21日 06:39