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2006年03月05日

「冬の平和の滝」

 琴似発寒川は西区平和で支流の宮城沢川と合流する。この合流地点から少し手稲山側の道路を行くと平和の滝がある。霊場ではあるけれど、夏はマイカーで訪れる人も多くて、駐車場もあって秘境という感じでもない。ならば、冬には秘境に変貌するかと車で行ってみる。

 冬は駐車場こそ雪に埋まっていたけれど、山スキーの愛好家の車が道路脇に並んで止まっていて、予想に反して人が居る。いつもここで山スキーを楽しんでいる人には、秘境探検といっても相手にされそうにもない。でも、これらの人を除けば、ここは冬には札幌の秘境と言ってもよいだろう。

 夏場には滝の近くまで行ける小道は雪で埋まっていて、滝には近づけない。雪をかき分けて、すべり落ちないように気をつけながら、上の方から滝を覗き込むようにして写真を撮る。川の水が凍って滝の横には氷柱も下がっている。寒々としていて、やはりここの滝は夏に遊ぶところである。

平和の滝1A.jpg

 平和の滝には「大平和寺」という修験道のお寺があるけれど、冬には雪のなかに埋もれている。近づいてお寺の中を見ようにも、雪の壁に阻まれ、体中が雪まみれになる覚悟がなければ近づけない。それほどの覚悟も持ち合わせていないので離れたところから写真だけを撮っておく。

 相沢良のレリーフと「相沢良と「平和の滝」」の説明の看板が目に付いた。相沢は二十五歳で亡くなった戦争反対や労働者開放運動を行った女性活動家である。どうして彼女の足跡がここに残されているかというと、女性労働者とともに平和の滝までハイキングに来たことによると看板の説明文に書かれてある。あまり知られていない彼女は、その顕彰が秘境にあるせいなのか、と少し見当違いのことが頭をかすめた。

平和の滝3A.jpg

投稿者 esra : 2006年03月05日 00:00

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