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2006年03月06日
「モエレ沼公園」
札幌市には「環状グリーンベルト構想」というのがあって、市街地を公園や緑地の帯で囲い込もうとしている。その構想の東区の北部平地の拠点として、モエレ沼を埋め立てて造ったこの公園がある。公園は世界的な彫刻家イサム・ノグチが1988年に設計したもので、同年ノグチはニューヨークで亡くなっている。
イサム・ノグチは1904年ロスアンゼルスに生まれ、レオナルド・ダ・ヴィンチ・スクールで彫刻を学んだ後、アメリカを中心に各国で活躍している。同氏を札幌市に引き合わせたのは、当時札幌の若きIT企業家であったのは、この公園の成り立ちの秘境的部分である。その話を補強する材料として、この企業家の経営する会社にはイサム・ノグチ作の“つくばい”が置かれていて、現在でもいつも水を溢れさせている。
冬にこの公園を訪れると、大都会の秘境に組み入れてもよさそうな雰囲気である。写真のガラスのピラミッドが雪景色のなかで夏とはまた異なる景観を演出している。標高62メートルの人工のモエレ山は札幌市北東部唯一の山となっていて、スキー遊びの格好の場所を提供している。その他にも高さ30メートルのプレイマウンテンも雪で覆われている。近くにはステンレスの柱で三角錐を構成したテトラマウンドもある。
札幌の新名所となったこの公園は、雪が溶けて北国に緑が戻って来る季節にその価値を増す。夏の賑わいと冬季のひそやかさとの比較を行うのも、この公園の楽しみ方の一つである。
投稿者 esra : 2006年03月06日 17:52