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2006年03月08日
「北海道百年記念塔」
塔の名前にある百年を記念して建てた記念塔なので、高さが100メートルとなるように設計されている。札幌市の厚別区と江別市、さらに北広島市にまたがる2000ヘクタールの野幌森林公園の札幌と江別の市境界の札幌側に建っている。高い建物で色々な場所から見えるので、ランドマークの役目も担っている。しかし、観光客でもない限り傍まで行ってみるこれといった理由もみつからない。今回の秘境探検で、この塔は秘境の匂いがすると出かけてみた。
冬はこの塔の周りの雪原は、歩くスキーを楽しむ格好の場所になっているようである。しかし、週日ではそのようなスポーツに興じている人が遠くに一人いるかいないかといった塩梅で、人影の無い雪原が広がっている。ここは冬には大都会の郊外の秘境といってもよい。春が近づいて雪が硬くなっている上を歩いて赤錆色の塔に近づいてみる。
この鋼鉄製の塔は雪の結晶を表した六角形の基部の上に建っていて、曲線が上空に向かって伸びるデザインとなっている。塔の付け根の地上からの少し高いところに写真の北海道開拓をテーマにして描いた銅版製のレリーフがあるだけで、エレベータや階段の入り口は冬季には閉鎖されている。雪が溶けてから来ると、階段も開放されているだろう。そうなれば階段を登る羽目になることを思うと、それを避ける事ができる秘境の季節に来たのは幸運だったかもしれない。
この塔から札幌の市街地を望むと、遠くにビル群が並び、その向こうに雪化粧をした大都会札幌を囲む山々が輝いて見える。写真では伝えるのが難しい、春が目の前に来ている景色と空気を、秘境探検を口実にして楽しんだ。
投稿者 esra : 2006年03月08日 00:18