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2006年03月11日
「道立文書館別館」
文書(もんじょ)館とは公文書、私文書、その他記録等紙メディアで残っているものを保管しその利用を図るところである。各地方自治体はこの文書館を設けていて、北海道立文書館は1985年に設置されている。現在の道立文書館は北海道庁旧本庁舎の内にある。この文書館は展示室もあって、珍しい文書や文献、写真の類を見ることができる。
文書館が手狭になったのか、別館が旧庁舎からすこし離れた北1条西5丁目の南向きの角に設けられている。写真の建物がこの別館で、入り口に架かっている表札を注意して見ないと、これが文書館別館とは気がつかない。この格調のある建物は旧北海道庁立図書館として大正15年(1926年)建てられたものである。レンガとコンクリート造りの地上二階、半地下一階の建物である。階数は数え方によっては四階の建物ともいえる。最初の図書館から道立美術館、三岸好太郎美術館と変遷を重ねて、現在の文書館別館となっている。
中に入って見るといきなり守衛室があって、詰めていた守衛氏から、許可無くしては入館できない旨を告げられる。仕方がないので守衛室傍の階段部分の写真だけを撮らしてもらった。様式は分からないけれど、大正期の格調の高さが階段部分にも表れている。その壁の脇にダンボールが積み重ねられているところが文書館の倉庫の雰囲気で、建物の格調の高さとちぐはぐである。
この建物は観光ガイドブックにも載っていて、道庁旧本庁舎と時計台を結ぶルートの途中にある。この好位置を利用して、建物内の一部でも開放すると、現時点では外側の写真を撮るだけしか出来ないところ、中に入ることが出来れば、観光客には喜ばれるだろう。秘境探検から観光に軸足を移して考えるのである。
投稿者 esra : 2006年03月11日 04:18