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2006年03月13日
「雪祭り資料館」
曇り、雪、雨と目まぐるしく天候が変化する3月の半ばの週末の午前中に、自然の中にある大都会札幌のイメージを定着させている「羊ヶ丘」を訪れて見る。観光バスも観光客もほとんど見当たらず、ちらほらといる観光客も雪景色をじっくり眺めている様子でもない。今や北大構内にある胸像の本家より観光客には有名になったクラーク博士の全身像が、けぶるような雪原をバックにして立っている。
この羊ヶ丘にさっぽろ雪祭りに関する資料館があったとは知らなかった。札幌市民でありながら、いや札幌市民だからこそかも知れないけれど、雪祭りも羊ヶ丘にもご無沙汰である。今回はシーズンオフの観光スポットは訪れる客が少ないから、そのようなスポットの展示館には人が居なくて秘境に組み込めると睨んで訪ねてみた。
確かに訪れた時この資料館には人っ子一人居なかった。受付にも人影が見当たらず、ご用の方はプライベートの部屋まで、という案内が目に付く。シーズンに来たことがないので、最盛期の期間にはどのくらいの入館者があるのか見当もつかない。誰もいないのでその分気兼ねなく、2階建ての館内で雪祭りの資料が集められた展示室を見て回る。
これまでの雪祭りの大雪像のレプリカ、写真、ポスター、販売グッズ等々が並んでいる。雪祭りを記録したパネルで、第一回は昭和25年(1950年)に開催され、市内の中学生・高校生が3~5メートルの雪像を作ったことを知る。当時の札幌市の人口は31万人で5万人の見物客が集まったというから最初から人気の祭りだった。
今や雪像作りのプロの自衛隊がその技術の蓄積と機動力を生かして、大雪像を作るのが恒例化して来ていた。観光客も200万人といった数に膨れあがり、アジア諸国からもこの雪祭りのため人が訪れるようになっている。ただ、今年(2007年)の57回目からは、大雪像作りを自衛隊に全面的に頼ることができなくなって、大通会場はそのままでも、自衛隊の駐屯地内の真駒内会場が閉鎖で、代わりに「サッポロさとらんど」に第二会場を移している。今年はさっぽろ雪祭りの質的な転換の年でもあった。
投稿者 esra : 2006年03月13日 01:59