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2006年03月25日

「春先の前田森林公園」

 手稲前田に広がるこの44ヘクタールの広大な公園は、直線を引いたようにまっすぐに伸びる人工の川、新川沿いにある。この公園は、緑の季節に訪れるのが良いところであり、冬に戸外のスポーツを楽しむところである。しかし、冬から春に変わる時期、まだ雪が解けずに残っている頃はこの公園の閉園時期とも重なり、訪れる人もまばらである。それはこの公園の秘境度が増す季節でもある。

 4月中旬開園との看板もものかわ、公園内に入ってみる。3月中旬過ぎの園内の雪はざくざくしていて雪の上を歩くと埋まりそうになる。5800株も植えられているハマナスは雪の下で、雪原で目に付く植物は高木だけである。白樺の林があり、これらの木々は雪原の白を木肌に取り込んだように見える。白樺は雪の景観に似合う樹木なのだと認識を新たにする。

前田森林公園1A.jpg

 緑の季節のこの公園の見所は長さ600m、幅15mのカナール(運河)である。しかし、写真に示すように、この時期カナールも雪に覆われていて、カナールを取り囲む両側のポプラの並木がカナールの位置を教えてくれるだけである。カナールの向こう端には展望ラウンジの建物が見える。カナールの反対側の端には石壁があって、シーズン中は噴水が上がる壁泉となる。

 オフシーズンにこの公園に来てみると確かにここは秘境である。この秘境が、春になり地肌が現れ、それが薄い緑で覆われ、その緑は枝にも這い上がり、やがて公園全体が濃い緑に変わって行く。季節によって秘境が秘境でなくなる変化の様を追うのも、秘境探検の面白さである。

前田森林公園2A.jpg

投稿者 esra : 2006年03月25日 04:08

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