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2006年04月04日
「北大遺跡保存庭園」
北大構内に、北海道開拓のはるか以前の先住民族の遺跡が保存されている、と何となく話しに聞いていた。ここは秘境の候補地であろうと、構内に新入生の姿も目にしない4月の初めに行ってみることにする。
昔の恵迪寮(現在は野球場)の裏側、現在のホッケー場と北18条を通るエルムトンネルに挟まれた位置関係でこの庭園がある。この庭園を突き抜けるようにしてサクシュコトニ川が流れている。この川は地図から推定するに、途中暗渠になって琴似川につながっているようである。
庭園の入り口には、写真のように丸太に看板が取り付けられていて場所は特定できる。しかし、春先なので、残雪があり雪解けの水溜りも顔を出している地面に、緑の戻らない木々が立っている。枯れ木のカラスが妙にやかましく鳴いて、殺伐とした風景である。足掛け二年前になる風台風でなぎ倒された大木の根が地表に出ていて、大学の構内という感じからほど遠い。
庭園の案内板の説明によると、サクシュコトニ川を中心に、その両側に古代の竪穴住居が多数残っていたのが、ほとんど埋まってしまい、現在遺跡保存庭園としているところにくぼみが三十箇所ほど残っているとの事である。奈良時代末から平安時代にかけてという年代測定もなされている。
この残雪ではそのくぼみを探しても無理と判断して、泥濘に足をとられる危険は避け、入り口で庭園を眺めるだけにした。秘境探検も腰がすわっていないと言われるとそうかも知れない。もう少し日にちが経てば、このあたりも春の息吹で草木の色も賑やかになるだろうと予想しながら、秘境探検は切り上げた。
投稿者 esra : 2006年04月04日 00:16
コメント
知事公館の庭や北大植物園内にも何ヶ所か残されてます。
投稿者 元ムー特派記者 : 2006年04月05日 23:15