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2006年04月25日

「地下鉄車両基地」

 南郷通の地下鉄「大谷地駅」の近くを「三里川」が流れていて、この川に沿って大きな建物がある。これが札幌市交通局高速電車東車両基地で、この工場で地下鉄の車両の整備や修理を行っている。この工場に入ってみて、その空間の大きさに驚いた。

 札幌市には地下鉄の車両基地が南、西、東と3つあり、大谷地の車両基地が一番大きい。写真に示すように、この大きな車両基地の工場内に地下鉄の車両を本線から引き込んで作業を行っている。工場の大きさは、長さ250m、幅40m、高さ20mだそうで、幅は翼が入りきらない点に目をつぶれば、ジャンボ機3機分が入る広さである。写真に写っているのは8000型車両と呼ばれているもので、以前のものは6000形と呼ばれている。

車両基地1A.jpg

 地下鉄の車両は乗るだけであまり気にも留めていなかったけれど、モータを回す電流を南北線では車両の下部から700Vを、東西線、東豊線ではパンタグラフにより1500Vを取り込む構造になっているとのことである。従って、事故が起こった時は南北線では全区間の車両を止めなければならないのに対して、東西線では事故にあった車両のパンタグラフを架線から離して、その車両だけを止めて対処できる。ただし、パンタグラフの分だけトンネルを大きく造る必要があり、建設コストがかかる。説明を受けると、何気なく乗っている地下鉄にも色々事情があるのが分かってくる。

 当然ながら本線からこの車両基地への引き込み線がある。試験運転をしていた車両に乗せてもらい、本線の近くまで行く途中で写真を撮ったけれど、写真にしてしまえばトンネルの中が写っているだけである。しかし、大都会の地上と地下をつなぐ、一般人には知られていない空間と見れば、秘境の空間と言える。

車両基地2A.jpg

投稿者 esra : 2006年04月25日 02:36

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