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2006年05月01日

「水芭蕉の群生地星置緑地」

 地図で見ると手稲区星置1条5丁目の団地に接して、団地と同じ正方形の区画になっている星置緑地が水芭蕉の群生地とはとても思えない。地図で図って、JR星置駅から5分も歩けばこの小さな緑地に着くだろうし、住宅街に水芭蕉が好む湿地があるとは解せない。でもインターネットには水芭蕉が群生している写真も載っているので、探検に出かけてみることにする。

 GWに入って4月30日の日曜日、庭の山桜も咲かずちょっと寒さを感じる早朝、小樽に向かう国道5号線に乗ってこの緑地までドライブをする。確かに、大きな団地の横に緑地があって、早朝のせいか、犬の散歩の同伴者や常連とおぼしき散策者が2,3名で、都会の住宅地の朝に変わりない。しかし、緑地内は水芭蕉が丁度見ごろで咲いていて、湿地の水のあるところには鴨の姿さえ見ることができた。

 この緑地を散策している人に聞いて分かったことであるけれど、元々この辺りは湿地が広がっているところであった。そこに、団地が造られ、街が広がって行く過程で、湿地が団地の敷地に合わせて区画整理されて残されたとのことである。住宅街に湿地があるのではなく、湿地に住宅地が進出したのである。それでアスファルトの道路に囲まれた正方形の敷地の中に、水芭蕉の群生や木立の茂った場所があるのが理解できた。

 木の歩道の上から水芭蕉、やちぶき、延齢草、イチゲの花を同時に観賞できる。春先、ここは札幌の尾瀬と表現してもよい雰囲気である。近くに住む人には、ここは秘境でも何でもないだろうけれど、札幌市のJR駅近くにこれだけの自然が残されているのは、他の地域の札幌市民から見るとこれは秘境である。

星置緑地1A.jpg

星置緑地2A.jpg

投稿者 esra : 2006年05月01日 02:12

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