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2006年05月08日
「新善光寺天然石菩薩像」
南6条西1丁目にあるこのお寺は、1984年(明治17年)に開基というから札幌では古刹である。長野の善光寺から寺名を分けてもらっており、ご本尊の一光三尊仏も本家善光寺の本尊に模して造られている。このお寺にある阿弥陀如来像は平安時代後期のもので、重要文化財級のものなそうだが、経費がかかるので重文申請は見送った、とお寺のHPに書かれてあった。
このお寺の境内には天然石の「慈母観音菩薩」があると知って、実地検分である。早朝、車が混まない時間帯を狙って、人通りのほとんど見かけない「すすきの」を通り、境内に車を乗り入れる。それらしきものを探すと写真の石が目についた。説明がなかったが、大きな天然石はこれしかなかったので間違いないだろう。石の表面には確かに菩薩のお姿とおぼしきものが浮き出ている。この石は1968年に愛媛の河原で発見されたそうである。
以前、シンガポールのセントサ島にある石の博物館というのを見物した事が思い出される。天然石にいろいろな形が浮き出たもののコレクションで、見ごたえがあったと記憶している。石のヌードなんかのジャンルもあって、女体が石の表面に浮き出たものが並んでいたのを思い出す。また、中国の成都市の武侯祠内の公園で、山水草木などの景観が浮き出ている石が売られていて、値切って1個買い求めたことがある。後でよく確かめると、石に人工的に描かれたものであるのが分かって、やられたという経験もある。
このお寺は石に凝っているようで、境内には写真の石庭もあった。「すすきの」のはずれで石庭をみることができるのは意外である。ただ、石庭の砂利の手入が良くされておらず、この点が物足りなかった。
投稿者 esra : 2006年05月08日 10:37