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2006年05月10日

「上山鼻神社」

 この神社は札幌100秘境の掲示板に投稿されたNo.32の軍艦岬(付近)にある。No.32を投稿された方とメールでのコンタクトが取れないので、この神社を探検したレポートをここに載せておく。No.32の方、もしこのリポートを見て、一緒にまとめて秘境100選の原稿に書き直そうと思われたら、メールアドレスを記載して返信かコメントをお寄せください。

 定山渓に向かう国道230号線が山鼻川を横切るあたりで、藻岩山の山裾に写真の上山鼻神社がある。この神社には写真の馬頭観世音碑があって、馬匹(ばひつ…馬のこと)の無事息災を祈願したのが神社の始まりだそうだ。その事もあってか、馬霊奇神社の碑が置かれてあって、神社が重なっているようである。神社は道路際にあり、それほど上らなくても近づける。近くに住む人の話では、もともとはもっと山の上にあったものを、お守りが大変なので下に移動させたそうである。どうやら付近の住民が神社を守っているようである。桜の季節には周囲の桜が見事であるとの話もあったけれど、探検した時は辺りの木立には緑もほとんどなく、春はこれからというところであった。

上山鼻神社A.jpg

上山鼻神社馬頭観音A.jpg

 上山鼻神社がある辺りは、藻岩山が山鼻川に急に落ち込んで、遠くから見ると軍艦の波を切る喫水の舳先(普通の船とは形が上下逆になる)に似ているので軍艦岬とも呼ばれたらしい。ここは1921年(大正10年)に天然記念物指定を受けた藻岩原始林の縁になり、それを示す看板も見える。

 この神社の近くに北海道電力の藻岩山ダムがある。豊平川の上流にある藻岩ダムから取水が行われ、藻岩発電所からの水は山鼻川に放水され、豊平川に運ばれる。この発電所は札幌市街地に一番近い発電所である。

 発電所付近の山鼻川は河川の整備が行き届いている。藻岩下と呼ばれるこのあたりには住宅地が広がっていて、山鼻川や豊平川の氾濫で農地が水浸しになり離農者が続出した歴史は、今は感じられない。

投稿者 esra : 2006年05月10日 01:18

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