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2006年05月28日

「北大構内黒ユリ群生地」

 新聞を見ていたら、北大の学生が構内に黒ユリの群生地を作って、将来北大の名所にするとの写真入りの記事が出ていた。黒ユリはかって北大構内に数多く群生していたものが大学の規模拡大とともに消滅してしまって、「幻の花」と言われている。幻の花の群生地出現なら、これは秘境になりそうだと早速出かけてみた。

 場所はポプラ並木の近くとのことで、ポプラ並木を目指す。ポプラ並木は倒木の心配があって、奥の方には進めないように柵で立ち入り禁止となっている。ちょうど、この柵の横に写真のように黒ユリが花をつけているのが目についた。これが新聞で報道されていたものである。約七百個の球根を植えて、そのうち百個が花をつけている。

黒ユリ群生1A.jpg

 少々人工的な感じのする群生ではあるけれど、黒ユリが蘇っていて、北大の新名所になるかも知れない。この群生地からは北大の農場と、その向うに桑園の街並み、さらに手稲の山々が望めて、ポプラ並木は散策できなくても黒ユリのある場所につながって整備が進んでいる花木園を散策できる。旧五千円札に顔が印刷されていた、北大が生んだ歴史的な著名人の新渡戸稲造の顕彰碑もここにある。

黒ユリ群生2A.jpg

 北大に絵画サークルがあって活動している。名前を「黒百合会」と称して、当時北大の前身の東北帝大農科大学の英語教師であった有島武郎が名づけ親と言われている。有島は小説家で有名であるけれど、絵も描いた才人でもある。筆者が北大の学生の頃「黒百合会」の絵画展の案内を目にしていたけれど、北大在職期間が長くなるにつれてそのような案内を目にすることが少なくなっていった。今回の黒ユリ群生の再生プロジェクトは黒百合会のメンバーが取り組んでいるとのことで、展覧会でないところで同会の名前に遭遇したことになる。

投稿者 esra : 2006年05月28日 05:19

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