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2006年05月29日
「力士若勇碑と新川桜並木」
真っ直ぐな琴似川に沿って、これまた真っ直ぐな新川通が川の両側にそれぞれ一方通行となっていて、この道は交通量が多い。この道路の川岸の歩道に沿っては並木があるだけで、他に何も無い。したがって、片側三車線の車道を越えてまで川岸を歩く人はほとんど見かけない。
車で毎日のようにこの道を利用していた頃、北24条の交差点のところの橋のたもとに碑があるのに気づいていた。しかし、車を止めて碑を見る気にもならなかった。車を運転している人なら、車の流れに乗らねばならないので、この碑に興味を示す余裕はないだろう。しかし、車がひっきりなしに走っていても、人が足を止めそうもなさそうな場所がそこにぽつんとあるのを見て、これも一種の秘境ではなかろうかと、この碑に足で近づいて調べてみることにする。
この碑は本名を前谷省三という、山県礪波村から北海道に渡り琴似村新川地に居を定めた素人相撲の巧者の記念碑である。写真の道路のプレートにあるように、四股名を若勇と称し、強かったらしく、1935年(大正10年)の引退相撲で得た賞金で碑が建てられた。ただ、単に相撲の人気者であっただけでなく、村会議員を努めた人望が碑の建立に結びついているようである。
現在、琴似川の両サイドに2キロ程度に渡って桜の若木が植えられ、最近花をつけるようになっている。今年はくだんの碑の写真を撮りに行った時には桜の見ごろを過ぎたか、まだ成木になっていないので花のつき具合がそれほどでもないせいか、桜並木といった感じではなく、写真のように桜が咲いている程度であった。碑のある場所は、今は訪れる人もいないけれど、5年も経てば市内でも桜並木の名所として、桜の季節に多くの人が訪れる場所になりそうである。
投稿者 esra : 2006年05月29日 02:04