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2006年06月02日
「滝野すずらん丘陵公園」
この公園は札幌市南区滝野にある国営公園である。国営公園とは耳慣れないけれど、日本全国に16の国営公園があって、滝野にあるものは(財)公園緑地管理財団が運営を代行している。この公園を歩いてみて、利用者(客)の数と比較して、お金をかけたものであるな、という印象を持った。国営ならそのような印象を受けるのは当然の成り行きか。
花好きにとっては、入場料を支払って入るカントリーガーデンは垂涎の場所であろう。来園者が少ないお陰で、職員の一人が園内を一周して説明してくれる。この公園の名前に冠されているすずらんは、今年は遅れていて6月の初めにはまだ花をつけていない。花人の隠れ家、花のテラス、峠の庭等々と名前のつけられた場所で花々の説明をたっぷり聞いた。園内の小高いところに天文台もあって、その横を抜け、スロープのある広いローンの上の方にある展望台まで歩く。途中、札幌を囲む山々の眺望が良かったのに、自衛隊の訓練日に当たっていて、空を飛ぶジェット戦闘機の爆音がうるさかった。
展望台は訪れる入園者もおらず、4階建ての立派な建屋は秘境探検隊だけでがらんとしている。最上階は写真にあるように、360度の見ごたえのある景観を眺めることができる。無料の望遠鏡もあり、遠くの滝野霊園内に造られたキッチュなモアイ像の隊列も拡大してみる。しかし、入園者でここまで足を運んでこの施設を利用する人はどのくらいいるのだろうか。週日はここは秘境と化しているようだ。
秘境化が目立つのは写真の子供の谷もそうで、訪れる子供とその親をほとんど見かけない。週日には学校があり、この場所までくる家族が居ないだろうから、人がいないのは当然としても、子供達ではなく各種の施設の方が遊んでいるのは考えさせられる。食堂なども併設されてあったけれど、この入館者の少なさで採算がとれているのだろうか。国営でなかったら撤退しているテーマパークではなかろうか、という感想を持った。
投稿者 esra : 2006年06月02日 04:53