2006年10月20日
野幌森林公園には多くの遊歩道が整備されている。遊歩道が分かれるところにはどこに到達する道であるかの標識がある。そのような標識に「瑞穂の池」というのが目についたけれど距離がありそうなので、そこまで足を伸ばすことはなかった。
しかし、偶然に著者の顔を知っている人にこの遊歩道で出会った。そこで耳にしたのが「土アケビ」である。名前は地面に実るアケビから来ている。春に黄色の花が咲き、秋に赤い実がなるラン科の花である。これは秋に入ってからの話で、瑞穂の池付近には土アケビの自生地があって、遊歩道の脇にも土アケビの赤い実が見られだろう、と聞いて瑞穂の池まで遊歩道の瑞穂線を辿ることになった。
写真のように紅葉が見ごろで、上の方は紅葉に、下の道端には土アケビを探す視線を泳がせながら歩いて行く。真剣に探したせいもあって、写真のように赤いふうせん状の土アケビの実をみつけることができた。でも、人が通る道縁にあると、珍しい植物なら不心得者が根こそぎもって行ってしまう恐れもあるのではないかと心配でもあった。
瑞穂の池にはその後、雪のある春先、緑で覆われた夏、と四季折々の姿を見に行っている。秋に見た土アケビの花をみつけようと春から夏にかけて歩いたこともあれけれど、黄色の花の方を見つけることは出来なかった。秋と夏では辺りの様子が変わっていて、何か目印でもつけておくべきだったと思ったけれど、後の祭りのようなところがあった。
この池の正面は草地になっていて東屋がある。池の正面には写真のように瑞穂の池の看板があり、その横にはこの池の簡単な説明板がある。それによると、瑞穂の池は一九九一年(昭和三年)にこの地に入植した白石第一土功組合がかんがい用水のため池として築いており、一九七三年(昭和四十八年)からは防火用池として北海道が管理するようになっている。
春先に雪のある頃の瑞穂の池はどうなっているかと、野幌森林公園の札幌市側にある「北海道開拓の村」に入って、ここから江別市側にある瑞穂の池まで雪道を辿ったこともある。この時は瑞穂の池は雪に覆われていて、瑞穂の池記念碑の標識の向うの雪原の下に池があるとは、初めて訪れる人には想像もつかないだろと思われる風景だった。
投稿者 esra : 2006年10月20日 15:54