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2010年03月27日
秘境、「西山苗圃」に居たようなわたしと子供の頃のおトしゃん・・・
おトしゃんが勝手に秘境と一人で騒いでいる白旗山山系の中に「西山苗圃」と云う空間があります・・・
昨年夏、偶然にたどり着いた高原のような広い所です・・・
おトしゃんは、ヒトの気配も何も無い原っぱのようなこの場所が気に入って何度か訪れてました・・・
冬にここでテントを設営して焼肉を頂いたら幸せな気分に成れるだろう♪と予感がしたそうです。
冬になったら訪ねてみようと、1月にチャレンジしたのですが・・・道は雪に覆われで迷ってしまい、敗退したのです。
先々週も再々度の挑戦でしたが、やはり道が判らなくでカッパ沼(勝手に命名)で引返してました。
あの時同行の面々は、ニコニコしてましたが心の中では、とうとう社長もいかれてきて夢でも見たのでは?と思っていたに違い有りません。
何事にも、あきらめの悪いおトしゃんは、今日、4度目の挑戦です。ようするに4本の分岐の道を全部踏破して調べたのです。「シラミつぶし法」と云う方法だそうです♪
ぁぁ。。。今日、ついに幻の空間にたどり着きました♪
夢ではなかったのです♪
何にもナイ、ここのどこがいいのでしょうか?
ただの、樹の苗の畠なのではないのでしょうか?
おトしゃんは、シーンとした空間で 『 チョコぉぉ・・ チョコぉぉ・・』 とわたしを呼んでました・・
おトしゃんは、夏にここに来て、
『
僕の子供時代にうろついていた空間に似ているなぁ・・・
ここは、チョコとも来たことが無いねぇ・・・
だから、僕がチョコを案内するよ・・・
子供時代の僕に、ついておいで・・・♪
チョコと子供時代の僕との、新しい思い出をこれからつくってみよう・・・・♪
チョコ、ここはかけっこできるよぉ・・
よぉぉい・・ドンッ・・・
チョコと子供の時のおトしゃんも一緒に走ったねぇ・・・・♪
』
と、
おトしゃんは、夢か幻かの秘境空間にたどりついて、ますます錯乱してきたようです♪
子供の頃のおトしゃんと、わたしの日々の暮らしのお話を創作する気なのでしょうか・・・
昨年、今頃、わたしは注射器おかゆで命を頂き、静かに昔の思い出にふけってました・・・余命20日余りの・・・・・ありがたい安らぎの時間が流れてました・・・
2010年03月21日
頭が瓶詰
春のお彼岸です。
と云うことで、それなりの何かの儀式があってもいいのだろう~と。
おトしゃんは、大事な大事な瓶詰を頂く大決心をしました。
瓶詰作りは、あの頃の一日一日必死で生きていたわたしが、おトしゃんにお手伝いした最後のお仕事だったのです。
思い出がぎっしりと詰まっているのです、それほどの貴重品なのです。
頂くにあたって、わたしが横目で冷ややかに見ている像をディスプレイに写して準備OKです♪
昨年3月29日製作のきのこご飯瓶詰、フキとニシンの煮物瓶詰が今日のお昼ご飯です。
あたりまえの事ですが、頂くためには、蓋をあけなければなりません・・・
ん。。。ん。。。固く閉まっていて開きません・・・
おトしゃんには想定内だったのでしょう、「びん蓋開けセット」を取り出し、エィエィと回しました。
(ボコッ)と鈍い音がして、一年ぶりの懐かしのニシン煮物の匂いがボワァ~と・・・
せっかく頂くのだからと・・・温めます♪
レンジの方が簡単なのですが、非常時を想定して、お湯で温めます♪
栄養のバランスも考慮し、ほうれん草のおしたしを添えて頂きまぁ~す♪
お母さんは、遠くで拘らないようにしてました・・・・
下手に興味を示して災難に巻き込まれ体調が悪化する事を恐れているのでしょう・・・
一年前のママの味です♪とっても美味しいです♪
腐敗とかカビとかの懸念も無く、入念な殺菌作業に問題はなかったようです♪
おトしゃんは、思いの詰まった瓶詰を頂きながら本当の事に気がつきました・・・
「思い出を詰めておきたかった」のは、自分の「頭」ではなかったのではなかったのでなかったのか?????
新鮮なママにわたしとおトしゃんの暮らしの思い出を・・・
瓶詰に出来たのだから。。。
頭にだって蓋をして・・・加圧殺菌して・・・
頭が瓶詰となって、自分が死ぬまで、思い出を詰めておこう・・・・
無理ですねぇ・・・♪
おトしゃんはクリーンには生きられないヒトなのです・・・・
2010年03月20日
生きもの達
昨年11月から、健気に咲き続けていたチョコウラン姉さんの天寿が終わろうとしてました・・・
先に咲いたお姉さんが弱ってきたのです・・・
おトしゃんは、「せめてもぉ・・」とお水を優しくかけてましたが、生き物の命は限りがあるのです。
翌朝、「ボテッ・・・」と、床に落ちてました・・・
お姉さんの数日後に生まれた妹チョコウランさんは悲しみいっぱいの表情でした・・・
同じ枝に生まれた双子の姉妹でしたからねぇ・・・
今までも記憶に残っているお花さんがありましたが、チョコウランさんは別格でした。わたしの植物版だったのです♪
わたしが居なくなった後、わたしの代わりに4ヶ月以上もお家で懸命に咲き続けて、おトしゃんお母さんを励ましてくれていたのです♪
ぁあ・・開花したての初々しい姿が目に浮かびます♪
数日後、相方を失った妹チョコウランさんも、チョコウラン姉さんの元に旅立とうとしてます・・・
わたしの一周忌までは・・と思ったりしてましたが、今まで頑張ってくれただけで、感謝でいっぱいです。
チョコウランさんありがとうございました。
この世の理りなのでしょう・・・生き物の命は時間と共に去っていきます・・・
とうとう・・・チョコウランさんも居なくなって寂しくなったおトしゃんはいよいよ「例の瓶詰め」を取り出してきました。
おトしゃんは
『
この一年、チョコも親友Oさんも戦友Hさんもチョコウランさんも皆んな時間の向こうに行ってしまった。
せめて、時間が経っても変わらない存在の、この瓶詰め達を頂いて、明日のお彼岸にご冥福を祈ろう・・・
明日、食べよう!
一年前に作った、思い出の詰まった瓶詰めを・・・
』
と、悲壮な感じで言ってました・・・
専門書を読破して会得した殺菌技術に自信がないのでしょうか???
一年も経ったおトしゃんの手作り瓶詰めなのです。
時間を止めて、思い出を閉じ込めたたはずのビンの中には、あの頃のバイキンが元気いっぱいに生きているのではないのでしょうか?
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以下、番外編の納豆汁レシピとコメントのお礼 。
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納豆汁レシピ(???)とコメントのお礼 チョコとおトしゃん
チョコが去ってから11ヶ月も経ったにも拘らず、いつもコメントをありがとうございます。
【きぬきぬ様 ありがとうございます。】
私が子供の頃に秋田県出身の父に納豆をこねさせられた記憶が微かに残っているだけです。
今は、私の流儀で私自身と同様全くテキトウに作ってます。
①スリバチで納豆を「つぶし餡」程度にクッチャクッチャとつぶします。
②鍋に、きのこ類(椎茸とかなめことかテキトウに)、竹輪、豆腐、等々冷蔵庫の残り物をイイカゲンに入れて煮ます。
③納豆がクッチャクッチャになったら、酒粕、味噌を鍋の出汁で解かして、鍋に入れます。
沸騰させないように煮て出来あがりです♪
私は正式な納豆汁は頂いた事も見たことも無いので、こんな説明でご容赦を。
WEBでは専門家のレシピがいっぱい掲載されていると思います。
本来であれば、説明なんかしているよりも、ご馳走をさせて頂くのが一番なのですけれど(笑)
「はな」さんの事、案じております・・・
【Kikurin様 ありがとうございます。】
高校生の頃に小樽の街のバス停に佇んでいる時に聞こえていた記憶が鮮明です。
今になって、歌詞の意味、作曲者の思い等が解るようになってきました・・
チョコと暮らしていたからなのでしょうか?
【空ママ様 ありがとうございます。】
チョコと暮らすまでは、私は動物の気持ちなんて理解しようともしなかったのですが・・・、この分では死ぬまでチョコに助けられそうです♪
【hikkey05 様 ありがとうございます。】
頑張って勉強されていたのが報われたようで、たいへんおつかれさまでした♪
たいへん頑張っていたのが伝わってました。
ブログで「くり」さんを拝見してチョコを思い出してます♪
【うさこ様 ありがとうございます。】
チョコのバッグはチョコ本体が4Kg、毛布やチョコのご飯やで1Kg、バッグが1Kg、合計6Kgで
山登りの時は重く感じてました。
生き物の命の重みだったのですね・・・
【れなっこ 様 ありがとうございます。】
長いことお世話になっております。
頂いた「お酒」はもったいなくでまだ飲んでおりません、一周忌に感謝して頂きます。
【キャンママ 様 ありがとうございます。】
早坂氏が去って2ヶ月、たまらなく彼と会って語り合いたいと思うこのごろです。
もう、彼の前書きもありません。最後のワンワンの会社勤務⑤にはキャンママ様の「絵」を掲載させて下さい。
2010年03月13日
生きる為にスリバチと格闘・・・していた頃・・・
昨年3月10日の心臓大発作後は、元気もなくなり、会社に出勤してもこうして静かに伏して居るばかりでした・・・
大好きだったご飯も受付なくなり、体重が激減し弱っていく様を見ていたおトしゃんは一大決心をしたのです。
食べさせなければチョコの命が終わってしまうぅ・・、何とかしようと、おトしゃんなりに考え、工夫を始めたのです。
過去にワンワン食事介護の経験等は皆無なので、こうしてペットボトルを注射器、ティシュの箱を、わたしに見立てて注射器ご飯のやり方を研究したのです・
市販の栄養缶詰よりもっと美味しいご飯を作ってやるよぉ・・・と、例のスリバチご飯です・・・
ササミ、牛乳、チーズで、美味しくこねあげてます。
どうぶつ病院から分けてもらった注射器に60cc詰めます。
チョコぉ・・・これを頂いて少しでも元気に成りなさい・・・・
と、言いながら口の中に押し込みます・・・
とは云っても、一度にたくさんは飲み込めません・・・
苦しくなって・・・
もう・・・いらない・・・と・・・・
まだ半分以上もある・・・
せっかく作ったのだから・・もうちょっと・・・と
もうイヤ、イヤ、ィャ
頭を振ると、スリバチご飯がおトしゃんのズボンや床に飛び散りますが・・・気にしてなんかいられません・・
おトしゃんは祈るような気持ちで
もう少し・・・
もう少し・・
もう少し・
わたしは、もう限界です・・・と
口を固く閉じ、そっぽを向きます・・・
20cc~30cc頂くのがやっとでした
こんな食事を、一日5回位頂き、頑張ってました・・・
昨年の今日の夕時でした。
おトしゃんは、背広の着替もしないで先ずはわたしのご飯でした・・・
あれから一年・・・
今夜の晩ご飯の献立に悩んでいたおトしゃんは、スリバチを見て考えてました・・・
そうだ・・・納豆汁を作ろう・・・
スリバチで納豆をすりすりしながら・・・チョコと頑張って生きていたあの頃を思い出そうう・・・と。
貧乏性のおトしゃんは、思い出の注射器も捨てられなくて、一緒に写真に参加させてました。
2010年03月10日
皆んなで最後のお彼岸のお参りを・・・
今朝のおトしゃんは(わたし達)皆んなに声を掛けてバッグに詰め、会社に出勤です・・・
(わたし達)が出勤したとてお仕事のお手伝いが出来る訳でもないので変だなぁ~と思っていたら、会社のおばあちゃんのお部屋で皆んなにきれいな服を着せて待機してました。
今日はお彼岸のお参りにお坊さんがお経をあげに来る日なのです。
おトしゃんは、チョコ母さんの遺影を飾ってあるので皆んなでお参りしなさいと(わたし達)に言ってました。
折角のお経がもったいないので、仏壇の右横のわたしのダンボール仏壇にもお経のご利益があるようにと目論んでいたようです。
お坊さんが来て、お経が始まります。
(わたし達)とおトしゃんも列席して焼香です。
たくさん居ると、寂しいお彼岸も賑やかな感じになります。
昨年のお盆の時は(わたし)だけでしたから・・・・
おトしゃんは 『 去年まで、チョコ母さんは今日の皆んなのように毎回こちら側に居て、おりこうさんにお参りしていたのだよぉ 』 と、(わたし達)の頭をナデナデしながらぶつぶつつぶやいてました。
『
去年の春のお彼岸の時のチョコは最後の最後の頑張りをしてくれたねぇ・・・・
あの辛い体調で倒れそうになりながらも必死で、お参りをしてくれたねぇ
でも・・・とうとうあちら側に行ってしまったねぇ。
チョコが写真になってしまい、チョコの遺族達がこちら側に居るのだねぇ・・・
お互いに向き合う存在に成ってしまったねぇ。。。。
こうしていると、あの時が昨日の事のようだねぇ・・・・
全てが同じような・・・ほんの少ししか変わっていない様な・・・
』
『 ぁァ 夢のようだったなぁ・・・ 』
と。
このような光景も、これで最後。
遠い記憶の彼方に消えていくのでしょう・・・・
2010年03月06日
ひな祭り後・・・・
わたしの居ないひな祭りは・・・何も無いまま過ぎ去って行きました。
おトしゃんが茶碗洗いをしながら『♪金の屏風に映る灯をかすかにゆする 春の風~♪』とスーパーの買い物で歌詞を憶えて歌ってました・・・
わたしを亡くしたおトしゃんは、お姉さんを亡くしたサトーハチローさんの心情をこの歌からくみとっていたようです・・
・・・
・・・
・・・
一年前のひな祭りの頃、眩暈もするようになりお家の中を歩くのにもふらふらしてました・
少しでも歩きやすいように、床にあれこれ敷きつめて工夫をしてましたねぇ♪
ご飯を頂くのも辛くなってきた頃でした・・・
わたしの晩ご飯の用意が終えてからおトしゃんは夕刊を見ながらご飯とビールをモグモグゴクゴクと頂いてました。
わたしは、ほんの少しだけポリポリご飯を頂くのがやっとでした。
形だけの夕食でしたが、それでも、それなりの安堵感と共におトしゃんのすぐ横で、ジットしているだけで充分でした♪
静かに伏して居られる♪
おトしゃんが傍に居る♪
こうしておトしゃんと一緒にご飯を頂ける幸せを感じながら・・・
一日一刻、大切に大切に生きてました・・・
あれから一年・・・
おトしゃんは、
いまだに連綿と、わたしの思いを推察し、ブログを続けている事を「いくらなんでも・・・」と、少しは気にしていたようです・・・
でも、広い世間には先輩やら似た様なヒトやらがいるようです♪
行方不明になってしまった家族のノラさんを、「ノラやあ・・・ ノラやぁ・・・・ ノラゃぁ・・・・・」、と延々と探し続けた百閒先生♪
「人生はワンワンで決まる」と言い切ったニコル先生♪
生き物さんと心を交わすたくさんの諸先輩の心情♪
あぁ・・・
ひな祭りの後には・・・・いよいよわたしの居ない春が来るのですねぇ・・・
今朝も去りゆく冬を惜しむように、おトしゃんはN支部長と山歩きです。
もう・・・わたしの写真は持たないで・・・・