« 薄れそうもない記憶・・・ | メイン | ((実験用、暫定記事です)) »
2011年09月06日
モエレ山の教会の十字架
台風が来るとか来ないとか言っていたら、週末に暴風雨と一緒に神戸の方からおトしゃんの親友のMさんが札幌にビールを飲みに来ました♪
数年前にもちょっとだけ所用で来られたときには、わたしを気遣ってくれて、美味しいササミのおみやげまで頂いて感激した記憶があります♪
Mさんがゆっくりと札幌に滞在するのは45年振りなのです。
彼とおトしゃんは大昔のその頃に同じトタン屋根の下で同じ炊飯器のご飯を食べて、未来をどのように生きて行くか語り合ったりして暮らしていたのです。
その当時、美術学校で学んでいた彼を、おトしゃんは自分で請け負った配管のお仕事を無理無理手伝わせて自分だけ儲けていたのです。絵筆を持つべき彼のお手手に油でベトベトの重たいパイプを持たせて、さぞかし大変に辛い思いをさせたのではないでしょうか?
強引なおトしゃんに彼は断りきれず学校を休んでまでして手伝ったそうです・・・
その後、関西で事業に成功され今回は時間的余裕をもっての札幌訪問なのです。
ヒトの都合なんか考えないおトしゃんはせっかく札幌に来るのだから、ビールをいっぱい飲んで、それだけでは体に良くないから藻岩山に登って運動もしましょう・・・と計画をしたのですが・・・この日の天気は強引なおトしゃんの登山計画を断りきれない彼の心の表れだったのでしょうか、雨雨雨の雨雨雨でモイワ山登山は中止となりました。
そんな事でめげないおトしゃんは、モイワ山がダメならモエレ山がある、名前も似たようなものだからと45年前にはまだこの国土に存在していなかったモエレ山にMさんを案内しました♪
せっかく親友が会いに来たのに何も自慢するものが無いおトしゃんはこの公園をデザインしたイサム・ノグチ氏は天才なのだよぉと自慢してました・・・
モエレ山をハァハァして登りながら彼に、
『
この公園は全体を一つの彫刻に見立てた作品なのだそうだよぉ~
そうでしょぉ~
私のような凡人には訳が解らないが、貝殻みたいなものや、三角パイプのものや白い道路が線のように何かの意味をもって画かれているよぉ~
確かにそうでしょぉ~
大地を素材に何かの想いをつたえるメッセージが組み込まれているのではないだろうか?
こうして山の上からみていると俺もそんな気がするよぉ~
』
おトしゃんはMさんに熱っぽく語り、そして自分自身で自分の言葉に感激し返事をしてました???
Mさんはウンウンとうなずいてました♪
Mさんは3年前に病気で声を失ったので、おトしゃんが自分の説明に感心して返事をする役務も兼ねていたのです。
そして、おトしゃんは気が付きました・・・
こうして自分で語っている内容に、自分で返事をしてみたら、普段から如何にイイカゲンな事を言っているのが、よぉ~く解った。
聞いているヒトは、おトしゃんは返事に困るようなテキトウな事を云うヒトだなぁ・・・と、確かに思うだろうなぁ・・・と、自覚してました・・・
そして、
この公園の大地に設計者の想いが組み込まれているなんて、イイカゲンな事を言ってしまったなぁ
と、思いながらモイレ山を下山しようと下を見たら
ぁぁぁぁぁ~
見えたではないですか!
十字架が!
教会の屋根にのっかている十字架が!
きっと、イサム・ノグチ氏がご幼少の頃に、お母様のレオニーさんに手を引かれて見た十字架の記憶がおトしゃんにも見えたのです♪
おトしゃんは毎日、お家の戸棚の中のお母さんの骨箱の十字架を見ているせいか、眼が悪くなっても十字架のようなものはすぐに認識できるようになったのです♪
MさんはMさんなりに、45年前、不安と希望が混ぜ混ぜのまま社会に踏み出した18才の頃と同じ、この地のこの空の下で万感の想いが巡ってきたようでジィ~ッと瞑目してました・・・
きっと、十字架が見えたと単純に喜んでいる、45年前から全く進歩していないおトしゃんに呆れているのでしょう・・・♪
投稿者 choko : 2011年09月06日 17:07
コメント
Mさん、先日はお疲れ様でした。
あれから、45年ですね・・・
お互い、いろいろ人生の選択肢はあったのでしょうが、所詮、歩めるのは一筋の道だけですのもね・・・
次回はモエレ山でなく、モイワ山に登ってレストラン(年内に完成するそうです)でビールを頂きましょう♪
投稿者 チョコのおトしゃん : 2011年09月16日 08:54
怖い事など何も無かったあの頃、懐かしいです、あのまま暮らしていたら私は今頃何をしていただろう!不思議な気持ちと強い風の中で何かしらしんみりしてました。
投稿者 しゅん : 2011年09月16日 01:55